
ずっと夢だったシンプルな白いキッチン。
造作のオープン棚に並ぶ食器、お茶やコーヒー、調味料が入ったガラスのジャー。
なんとなく集まった木のカッティングボード。
置いてあるものが主役になるようなキッチンが理想でした。
だからこそ、デザインはあえてシンプルに。
シンプルなデザインでも、ディテールが生き生きとさせてくれるから。
でも、ここに至るまでには長い道のりがありました。

家を新築で購入したときのキッチンは、ブルーと赤のキャビネットに、好きになれない色のキッチンパネル。
暮らしながら、少しずつDIYで色々と手を加えました。
レンガタイルを貼り、その後キャビネットの扉にグレーのシートを貼ったり。
手作り感は満載でしたが、落ち着いた色合いと温もりのある空間に徐々に変わっていきました。

そして20年後。
ついにリノベーションのタイミングが訪れ、迷わず白を基調に。
こだわった鏡面仕上げのキャビネットを選んだことで小さなキッチンが広く、明るく生まれ変わりました。
マットと比べて、光の反射があるのがそんな効果を生み出します。
全部がつやつやでは落ち着きがないので、タイルはマットのものを選んだり、同じ白でも質感の変化をもたらすことを意識しました。
オープン棚は造作で、温かみとパーソナルタッチをプラス。木の温もりや質感はもちろん、置いてあるお気に入りのものを、シンプルなキッチンが活かしてくれています。
こうした小さなこだわりが、「普通」の空間に表情を与えてくれます。
リノベしても変わらないもの

カウンターに置いてあるIKEAのミニチェストは30年以上使い続けている、ベルギーのIKEAで買ったもの。
今でもIKEAでは似ているミニチェストが売られていますが、長年にわたってこのシリーズは形やサイズが変わってきました。
でも私が一番好きなのはやはりこの昔のデザイン。そして材質もしっかりしているのも重要なポイント。長年、重ね重ねペンキを塗り替えてきました。ブルーだった時期もあれば、オフホワイトも。そして今は新しくなったキッチンやタイルに合わせた純白に近い真っ白に。
もうすぐしたらヴィンテージIKEA の仲間入りしそうな、貴重なお宝です(笑)
どんなにキッチンが変わっても、このミニチェストはずっとそばに。
細々したものを収納するだけでなく、ベルギー、ドイツ、東京と、暮らした場所すべてを共にしてきた旧友のような存在です。
古いものが持つ特別な空気感
年月を重ねたものは、単なる古さや味わい以上のものを纏う気がします。
それは、大切にしてきたからこそ生まれる、特別な空気感。
言葉にするのは難しいけれど、確かにそこに存在しているのを感じます。
どんなにキッチンといったベースが新しくなっても、そのような要素は我が家には欠かせません。
See you next time!
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